平和を愛する世界人として 第1話
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平和を愛する世界人として 第1話

2021-09-08
序文   乾いた冬の終わりに、夜通し春雨が降りました。どれほどうれしいことでしょうか。朝の間中、庭をあちこちと歩き回りました。湿りを得た地から、冬の間ずっと嗅ぐことのできなかった土の香りが芳しく匂い立ち、枝垂れ柳や桜の木には小さな芽が萌え始めました。至る所から、ぽんぽんと新しい生命の芽吹きの音が聞こえてくるようです。 追いかけるように庭に鹿に出てきた妻は、いつの間にか乾いた芝の上にひょいと突き出したヨモギの新芽を摘み取ります。一晩降った雨で、すべてのものが放つ春の庭園になりました。 世の中が騒がしかろうと、どうであろうと、三月になれば必ず春は訪れてきます。このように冬が去って春になり、春になれば花が満開になる自然は、年を取るほどに、より貴重なものとなってきます。私が何者だからとぃって、神様は季節ごとに花を咲かせ、雪を降らせ、生の喜びを与えてくださるのか。胸の内、その奥深い所から愛があふれ、それが喉元まで込み上げてきて詰まるようです。 生涯、平和な世界を成すために東奔西走し、地球を何周も回しましたが、私は今、この春を迎える庭において真正なる平和を味わっています。平和もまた、神様が何の見...
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